坂の上のミニ


 
 NHKの大河ドラマ坂の上の雲」が始まった。
 明治の青年たちは、大志を抱き、坂の上の雲を見つめながら、ひたむきに前に前にと登って行った。そうして小さな日本を、国際的な立派な国に作り替えていった。
 
 比較するのも恐れ多いが、司馬遼太郎さんが、この小説を新聞連載しておられるころ、僕は朝日新聞で『フジ三太郎』という連載マンガを描いていた。そのころ、ミニが爆発的に流行し、「坂の上のミニ」を見つめて、クラクラしながら、ミニのマンガを描いたものだが、明治の青年諸君も、当時、ミニがはやっていたら、気が散って、気が散って、あんな大偉業はできなかったかもしれないぞ。