お礼とお詫び


長い間、このブログ「ジーの思い出し笑い」をごらんいただいた方々に心からお礼を申し上げます。

ブログをやり始めたのは、79歳ごろ。それが今は84歳。皆さまも80歳になるとわかりますが、すぐ横になりたくなる。記憶力が落ちる。

まあ、こういうわけで思い切って、今年で「ジーの思い出し笑い」をやめさせていただこうと思います。どうぞお許しください。

来年は母校の京都工芸繊維大学の「美術工芸資料館」で「サトウサンペイの世界 4コマから切り取る昭和」という展覧会を開いてくれるそうです。入場料:200円 安い!
期間 5月26日(月)〜8月9日(土)。講演:6月8日(日)午後3時〜5時半

短いコメントでも、息がかかるように心が通じます。若い息吹を与えてもらったような気分。皆さま、ほんとうにありがとうございました。

どうぞ良いお年を。2013.12.26 サトウ サンペイ








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お・も・て・な・し

もう10年以上も前に描いた絵だが、今もあまり変わっていないでしょうね。

ネクタイをしてスーツ着用の男性が床に尻をつけて座っていた。就職探しで疲れたのか。

外国人でも、ひと目でわかる「優先席」のマーク。その着席者たちのやっていること.僕は欧米先進国で、一度も見たことがありません。
まもなく、オリンピック選手や観光客が、大勢来日して電車に乗ったら、きっとびっくりするでしょう。

僕は何年か前、シンガポール住まいの孫の案内で、新型のかっこいい地下鉄に乗りました。しばらくすると、乗客が静止映画のように止まって見えました。なぜだろうと見回すと、誰一人、缶ジュース一本も飲んでいない、お菓子一つ食べていないのです。

「どうしたの? これ!」と孫に聞くと、「食べたり、飲んだり、お化粧したら、罰金3万円とられるから」。リ―クヮンユ−前大統領のときに決まったらしい。シンガポール多民族国家です。多分最初は、日本同様、最悪だったに違いない。

さて、日本。どうするか? オリンピックまでに、政府広報でこの世界最低の躾を直せるのか、それとも「罰金3万円!」を課すか。

安倍首相、平和な国として、生き残るには、いい国民ねえ。と思われることは、大事なこと。「お・も・て・な・し・」対策、どちらにされますか?





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ロッキード事件 など

                    ロッキード事件 証人喚問


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日柄方角信仰を利用

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ありがとう北米旅行

         サンフランシスコで講演。

僕はいちおう信仰心は持っているんです。
僕は4,5歳 (昭和8年〜9年) のころ、母に連れられて、大阪の「金光(こんこう)教・玉水教会という大きな教会へよく連れてゆかれました。いつも信者でいっぱいでした。教会長のお徳が高く、長患いも3日間とか、3週間とか、日切りで治る、貧乏人も経済が楽になる。亭主の浮気が治る。役者も芸者も人気が出る。医者も治療がうまくなり、よく流行るようになる。

教会はいつも満員でした。大阪八百八橋の“欲のかたまり“が日に何千人も押しかけたのです。こんな満員光景を幼児体験した人は少ないでしょう。

僕は小学生の高学年からは、一人でも行けるようになりました。主に試験の前ごろに試験の時間割を持ってお願いに行くのですが、ほんと、ヤマ勘がよく当たりました。
東京に移ってからは、母のススメで玉水教会系の銀座教会にポツーン、ポツーンとお参りしています。
それでも長年のこと、教えだけは山ほど知っています。何一つ実行出来ないだけで…。

1986年、サンフランシスコ教会から講演を頼まれました。講演は苦手ですが、神さまのご命令に逆らっては、まずいでしょう。
講演会場には信者さんや多くの日系人や駐在日本人の方が来てくれました。それにしても、このタイトルの軽薄さ。「笑うゲートにハッピー来る」は,「笑う門には福来る」のすり替えですね。
サンフランシスコのゲートが笑ったら、シスコ大地震じゃないですか。

内容は、大阪時代のスペシャル神徳大先生から教えてもらった言葉です。
「人間には、”福の心と鬼の心”と両方あります。ときどき福の心にもなりますが、鬼の心にもなります。
人間はいつもその間をふらついております。いつもこの福の心にならせてもらう練習を積むことが神になることです」。

講演でそれだけはしゃべった記憶がありますが、あとは何をしゃべったか覚えていません。

               ラスベガスで病気になる

そのころ、朝日新聞社刊『パソコンのパの字から』という本が出版され、ベストセラーになりました。

これは僕の自宅に3年間も、毎週教えに来てくれ、「Paso」に連載を続け、本にしてくれた、親切な編集者、Sさんのおかげ。ところで、ラスベガスで年に1回の「コムデックス・フォール」という新しいパソコンの発表会が開かれている最中だったのです。米画の「ザ・ネット」でサンドラ・ブロックちゃんがラストシーンで大活躍したあの会場です

英語もよくできる彼を案内人に誘ってみました。彼も大喜び、会社も彼を出張にしてくれたのです。
シスコの帰り、ワイン産地のナパ・バレーには寄りましたが、ラスベガスに寄るのが何よりの楽しみでした。カジノにはそう興味がありませんが、ちょっと怪しげなダンシング・ショーがいいと思い、インターネットで調べてゆきました。写真を見て、マリーちゃんがいいとか、スザンヌちゃんがいいとか、名前まで憶えました。

パソコン発表の会場を見て回るときには、「ここで迷子になったら、おうちに帰れないと、Sさんに紐をつないで回っていると、右の胸郭のあたりが痛くなり始めたのです。ホテルで聞いて、医院に行くと、チャイニーズ系のドクターに肝臓だろうといわれ、その夜は、噴水で有名なホテルのレストランで酒抜きの静かなディナーを食べ、マリーちゃんもサリーちゃんも見られず、ホテルで寝ました。

このホテルのダブルベッドの周りは、全面カガミ張りで、僕は“しろくのガマ”みたいにオノレのあまりの醜さと痛さに脂汗をたらーり、たらーり、流していました。


              サンタモニカで入院


それで翌日、ロサンゼルスのホテルに着くと、すぐ、日本語のわかる病院に行きました。すると、「肺に水がたまっているので、すぐ入院!」と、サンタモニカの有名な病院に送られました。

背の高い医者や看護士たちが、僕のベッドの周りを10人も取り囲み、僕を真上から見下ろしています。あちらの人は鼻の穴がタテに長く大きいですね。白人、黒人、ヒスパニック、肌の色も目の色も違う。僕はもう捉えられた実験前のET気分です。その中の白人医師が、真上から僕に話しかけます。意味は少し分かっていても、そんな環境では急に声も英作もでない。

このとき、英会話は立ち姿、つまり並行で習ったもので、上下では習っていないことに気がついたのです。
このあと、「英会話角度の法則」という学術論文を書こうかと思いました。

部屋はハリウッド・スターや大金持ちの入るロスのこと、一人部屋は満員。二人部屋でしたが、各部屋にCIUの設備があり、体のアチコチにチューブやコードをつけられました。
入院すると、すぐ地元のロス教会や、ガードナー教会や、サンノゼ教会や、講演をした遠いサンフランシスコの教会の先生や信者さんが、たくさんお見舞いに来てくださいました。ほんとうに有り難いことです。

また、編集者のSさんは、ロサンゼルスのT支局長の奥様から食べ物の差し入れをしてもらい、すべての通訳やラテン語交じりの何枚もの書類のサインをしながら介抱してくれたのです。目の上下に隈を作って。みんな命の恩人さまです。

見舞客が多いのを見て、何人かの看護婦さんに「ユーは友達多いねー!」と言われました。「英語もわからんのに」と早口で言っていたに違いない。肺の検査をするのに先端にミニカメラを付けたチューブを入れるのですが、米国は全身麻酔なので、痛みもなく、気がつくと治療室のベッドにパンツ1枚で置かれていました。途中何をされたかわからない。「アラ、イヤーン」と手が思わずパンツにゆきました。

翌朝、主治医がやってきて、「ベリーグー」と親指を立てました。つまり悪い菌とか、腫瘍とかがなかったのです。「オー、アイムラッキー。サンキュー。ドクター」と、角度が真上からではなく、45度ぐらいだったので、言えたのです。

僕にとって、珍しかったのは、人指し指にはめる赤い豆電球のついた白いサックです。

血液中の酸素が少なくなると、ピーン、ピーンと大きな音が何度もなり、ナース・ステーションから看護婦さんが、飛んできます。
たしかにそこいらを動き回ったりすると、「ピーン、ピーン」と鳴るのですが、何もせず静かに寝ていても、鳴り出すことがあるのです。何かイライラ心配事をしたり、腹が立ったり、思い出して、ムカついたりしていると、必ず「ピーン、ピーン」鳴り続けるのです。ところが、心穏やかなときは全然ならない。
そうか!「鬼の心と福の心」か。信心は出来ていないが、教えを知っているから発見できたんだ。えらい。

部屋には毎日、色とりどりの看護師さんが入れ代わり立ち代わり来ます。はち切れそうなバスト、くびれたウエスト、ヒップがプリンプリン。ラスベガスのマリーちゃんたちは見られなかったが、ベッドのカブリツキで見られました。神さまありがとうございます。不思議なことに、それを見ていてもあの音は「ピンともスン」ともなりません。

これは大発見です。「今、一心に願え、和やかで喜びの心を持てば、願いがかなう」という教えもあるのです。

そこで学究肌の僕は、実験を始めました。
看護師さんがそばを通ると、その中身を詳しく想像するのです。こういうことは悪いことだから、きっと「ピーン、ピーン」と激しく鳴り続けるのだろうと思いました。ところがいくら白衣の、はだけた肢体を、あられもなく想像しても全くピントもスンとも鳴らないのです。つまりこれは、思うだけなら良いことだったのだ。悪いことではなかったのだ。


これも学術論文に加えたいが、それよりも身に着けられる小型モニターを開発して、毎日「ピーンピーン」と鳴らないような福の神の生活をする。

社会みんなが付けるようになるといい。会社では社長とか、家では奥さんにとか。いや、夫も姑もです。

それから米・中・ソ・韓・中東・イスラエル、世界中で着けると、実に思白い。カンシャク騒音の国には観光客は行かなくなる。国会や国際会議でもこれを付けておけば、そんなに鳴る奴らは相手にされなくなる。小さな発見の割には、かなり大きなことを言っている。


          途中退院での帰国は大変


肺の水を取るだけで、いつまでも外国の病院にいたくない。日本に帰って病院に入りたい。そう言うと、日本の病院の然るべき医師の許可証を取ったうえ、小型飛行機をチャーターして、給油しつつ北極回りで帰る方法か、民間航空のファーストクラスに、レスキュー会社から派遣された医師と看護婦を連れ、酸素ボンベを積んで帰る方法かのどっちかだという。こういう場合、嫌がられ、なかなか民間航空のファーストは取れないよ、とも言われました。
でまあ、日ごろ親しい全日空にお願いして、その2日後に帰ることができました。

何しろ病室に迎えに来たとき、女医さんも看護婦さんもニコニコ笑って、僕に「ラッキー」と、言うのです。女医さんのポケットには東京案内が、看護師さんのポケットにはジャパン・ガイドブックが入っていました。
機内ではキャビアにシャンペンで高笑いをしとりました。僕のアペリチフは酸素ボンベです。

成田に着くと、病院から救急車が来ていて、僕は降り口の反対側から移動車に載せられ下ろされました。朝日新聞の記者や編集者が、記者証を腕に巻いて大勢迎えに来てくれていました。ありがとう

そこからはおなじみの道、高速で新宿の病院に行きました。たいへん混んでいたから、「警笛鳴らしてよ」と、運転手さんに頼んだけれど、一蹴されました。

その夜すぐ検診です。「悪いものはないこと」はわかっているのですが、病院としては、また肺カメラ検診が必要なのです。その先生は肺外科の名医ですが、日本では全身麻酔をしないようです。その痛かったこと、痛かったこと、涙がつながって一本の直線になって、何本もキラキラ輝いてピューッと飛ぶのです。初めての経験でした。とても痛かったが、一瞬美しいと思いました。それから肺の“お水取り”も終わり、2カ月で退院。それ以来、この病院には、不整脈その他でいろいろお世話になっています。

       
日本の看護師さんは、米国に較べれば優しいです。毎日背中や脇を熱いタオルで拭いてくれて、「前はご自分で」というのです。昔の健全なサウナ、銀座の東京温泉あたりで、よく聞いた言葉ですよね。「前はご自分で」ウフフ。

指のサックを着けていても毎日が福の神の日々、「ピーン」なんて鳴らなかったです。
なぜか退院して家に帰ったら、もう指から外しているのに、なんだか「ピーンピーン」とよく鳴っているような気がしました。

エリザベステーラーさまもご入院遊ばされたサンタモニカの金持ち病院。いったいいくらとられたか?
数百万円請求されました。しかし、アメックスのゴールドカードを使って米国内で航空券を一区間でも買うと、保険が下りて全額支払ってくれるのでした。

入院費も、治療費も、女医と看護師の往復運賃とヒルトンの宿泊費(1泊)も、ロス観光目的で迎えに来た家内の帰国運賃も入れてです。
今はアメックスの保険制度が変わったようですが。僕はまだ稼いでいたころなので、あきらめていました。
きっと、銀座教会や北米の教会の先生方や信者さん方が、支払いのことまでお祈りしてくださったのでしょう。みなさん、あがとうございました。改めてお礼を申しあげます。






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『フジ三太郎』 タダじゃすまない など

小耳にはさむ

                 ギュウギュウ詰めの時代


                 タダじゃすまない

                    瞬間芸が流行る



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