マニュアルでもウレチイ




 Lというハンバーガー店に入ったら、カワイイ笑顔の女のコが、ぼくの目をジッと見つめて、「イラッシャイマセ」と言った。なにもかもマニュアルだろうが、オジサンにはウレチイ。
 おつりを出すときも、手のひらにつり銭をのせたのをひっくり返してオジサンの手のひらに重ねる。いっぽうの手はおつりをこぼさないようにぼくの手の下で受けている。これまた、オジサンには超ウレチイ。
「心の時代」はマニュアルで始まるのかもしれない。