体操ソフト


  
 ぼくが初めて出した『パソコンの「パ」の字から』という本は、12年ぐらい前の、ウインドウズ95と98に対応するものであった。
 
そのとき、ぼくにパソコンを教えてくれたのが、朝日出版の編集者で、須田先生と、あさい先生。 しばらくすると、「体操ソフト」をプレゼントしてくれた。「パソコン de リフレッシュ」といった。

設定はカンタン。ディスクを入れて、体操の種類を選び、時間を決めるだけ。
 ぼくは間隔を45分。体操時間を5分と決めた。
 
時間がくると、パソコンの隅に、マンガのキャラクターが現れ、「おはよう」とか、「こんばんわ」とか、カワイイ声をかけてくれる。このおかげで、夢中になっていた仕事が中断できた。瞳の大きな体操のお姉さんもカワイかった。
「ぼくの健康をほんとうに気遣ってくれているのは、君たち二人だけだね」と、ほのかな愛を感じる日々であった。

 たしか富士通だったと思い、HPでを新製品を捜したら、今どきのは、本人が疲れていると感知したら、自動的に体操が始まると、書いてあった。それじゃ、僕なんか、初めから終わりまで体操ばかりすることになる。